レビュー

【青の炎】を久々に読んだので感想を書きました♪【小説】

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分38秒です。

こんばんは。ことのは(@kotonohaho)です。

今日は久しぶりに読んだ貴志祐介さんの

小説「青の炎」の感想を書いていきたいと思います!

昔読んだときと今読んだの違い

初めて「青の炎」を読んだのは高校生のとき。

高校生だったこともあって、内容があまり

理解できていなかったなぁと

改めて今読んでみて強く感じました。

 

物語の大筋は理解は出来るけど

細かい描写や設定、伏線などは

全く気づいていなかったなぁと。

 

それが今読んでみると全く違った

感じ方や散りばめられた伏線にも

気づくことができました。

 

やっぱり小説って一度だけじゃなくて

何回か読むことで見方、感じ方が

変わるから面白いですね♪

 

今回読んでみて思ったのは

秀一が完全犯罪を計画して

法医学の本を読んだり、

すごく細かくシミュレーションして

鶏肉を買ってきて実験したり

痕跡が残らないようにあらゆる可能性を

想定して、使う道具にこだわったり

アリバイ作りのために

描きかけの絵と同じ完成した絵を

用意したり、学校から家までの

ロードレーサーでの時間を測ったりとか

すごく細かくいろいろ計画しているのに

割とすぐに見破られてしまうところが

印象に残りましたね。

 

あらゆることを想定していたのに

実際にやってみて焦りや恐怖から

とっさにしてしまった行動が

皮肉にも見破られてしまう

きっかけになってしまったんですね。

 

完全犯罪を実現するために使う道具は

なるべくコンパクトに軽量化を

狙った結果使うことが出来なかった

血圧計のくだりが印象に残っています。

 

秀一はロードレーサーで移動しているので

持ち運びにかさばらないようにと

小型の指に輪を通すタイプの血圧計を

選ぶんですがこれが見事に失敗。

 

ターゲットが眠っていて指を開かせることが

出来なかった(固く握られた状態だった)ので

仕方なく母親の部屋から血圧計を急遽

持ち出した秀一。

 

この時点で計画通りではないので

中断するべきだった(秀一は一つでも

計画と違えば中止すると決めていた)のに

焦りから計画を続行。

 

この血圧計がまず警察に不信を抱かせた物の

一つなんですよね。

 

それともう一つ気になったのが

秀一が救急車を呼ぼうと自ら

電話をしたときのこと。

 

秀一は、一階に降りると、居間にある電話機の子機を取り上げた。

間違ってもいきなり110番通報などしてはならない。

まずは119だ。ワンコールで相手が出た。

「はい。こちら119番」

「ええと、あの、人が・・・・・・死んでるみたいなんで」

※「青の炎」から引用。

状況を説明するわけではなく

いきなり「死んでる」みたいと言ってしまう秀一。

 

推理小説なんかではよくある

「何で死んでるってわかったの?」って

言われそうな場面。

 

そりゃ本人だから知ってるからこそ

そう言っちゃったんだろうけど

この時点でも秀一の動揺がわかりますね。

 

どれだけ細かく計画を立てても

とっさに出る行動や言動を

コントロールするのは難しいんだなって感じますね。

 

それをカバーしようとするなら

並外れた精神力が必要になるんだろうなって。

 

常に冷静さを保ち、動揺せずに

淡々と計画を遂行する精神力。

 

だけど焦りから動揺してしまう

秀一はやっぱりどれだけ冷静さを

保とうとしても、人間なんだなと

思いますね。

 

「完璧な人間は存在しない」ということが

よくわかる小説だと思います。

秀一には味方がいた

秀一は、母親や妹を守るために

自らの手を汚してしまいますが

そのことを実行する前に

ほんの少しでも周りを見ていればなと

思いました。

 

秀一は家庭のことを誰にも相談せず

一人で抱え込み、母親や妹を守るという

目的のために手を汚してしまいます。

 

だけどここで冷静に周りを見ていれば

結末が変わったんだろうなって思います。

 

まず秀一が思ったのが「誰にも相談できない」

いうことと母親と妹を守るという目的を

達成すること。

 

でもここで同級生である紀子や大門に相談していれば

また違った解決法があったんだろうなって。

「強制終了」させる前に秀一には

出来ることがあったように思います。

 

それは完璧な計画を立てることじゃなく

人に「相談する」ということ。

 

それが出来ていれば一人で

「悩み」「苦しみ」を感じなくてよかったのかもと

思いました。

 

実際に事件の真相が見えてきて

秀一が警察に話を聞かれているときに

紀子や大門が秀一をかばう証言をしていた

そのいじらしさに胸を打たれました。

 

秀一のことを思って、秀一にアリバイが成立するように

証言していたのに結局、秀一と警察の会話で

自ら墓穴を掘ってどんどんと綻びが出てくるところが

面白いと感じました( ^ω^ )

実際に体験してみた貴志祐介さん。

秀一はアリバイのために美術の時間に

抜け出して絵を描いているフリをして

自宅に戻りその間に「強制終了」を行い

美術の時間が終わるまでに戻ってくる。

 

そのためにロードレーサーでどれぐらいの

時間がかかりどれぐらいのスピードを

出せばいいのか、信号にひっかからないルートなど

何度も実際に試しています。

 

本編ではないですが、印象に残ったのがあとがき。

ここで作者の貴志祐介さんは

秀一と同じようにレンタサイクルのママチャリに

乗って作中と同じルートを同じタイムで

踏破するという無謀な試みをして

フラフラになったり、暴風雨の中での

強行取材で海へ吹き飛ばされそうになったり。

 

確か昔読んだときに、どこかで

作中の秀一と同じように鶏肉を買ってきて

電流を流して実験したという話を

読んだ記憶があります。

 

こういう作者さんの苦労があって

作品が完成するんだと思うと

また違った楽しみ方が出来そうですね。

まとめ

今回は貴志祐介さんの「青の炎」

感想を書いてみました♪

 

秀一のした行動はいけないことだけど

その背景にある気持ちは家族を守りたいって

気持ちだから一概にダメだとは言えない

感じがしますよね。

 

だけどもう少し思いとどまって

周りを見てくれさえいれば

こういう結末にはならなかったんじゃないかなって

すごく思います。

 

周りにはちゃんと秀一のことを

思ってくれている人間ばっかりだったのに。

 

それでは最後までお読みいただき

ありがとうございました。

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