小説

【十二国記】尚隆の興味深い行動と六太の裏腹な行動がおもしろい

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分38秒です。

こんばんは。ことのは。です。

今日は十二国記シリーズ「東の海神 西の滄海」

感想を書いていきたいと思います!

 

「東の海神 西の滄海」に登場する

キャラクターは、無責任な発言や行動、

王や麒麟らしくない発言が目立ちますが

内面はそれとは少し裏腹なところが

あっておもしろいですね。

 

それでは早速感想をお届けします!

雁国の麒麟・延麒

まず、紹介するのが十二国の中の

一つの国、雁の麒麟、延麒。

 

延麒というのは号であり、名前は六太。

六太は、胎果であり十二国で生まれるはずだったのが

蓬莱(日本)で生まれ育てられるも

貧しさから親に捨てられるという

悲しい経験をします。

 

そこで十二国に迎えられ本来の場所に

戻ることができたんですね。

 

私が思う十二国にいる人間は

話し方や所作などが違うなと

感じています。

 

それは王や麒麟といった役割から

そのような威厳のある振る舞いを

しているように感じています。

 

でも、六太はすごく取っつきやすいというか

話し方もそんなに堅苦しくなく

そこは蓬莱に生まれたことで

そういうくだけた感じがあるのかなって

思っています。

 

蓬莱ならすごくフレンドリーな印象だと思うけど

十二国においては少しノリが軽く

感じられますね(笑)

 

だけどそこが六太のいいところだなって思うし

話が進むにつれて見え隠れする

六太の考え方や思いとギャップがあって

より一層引き立てられているなと思います。

 

ある日、六太は麒麟が使う使令に乗り

うろついていたとき妖魔に乗った子供を目撃。

 

慌てて後を追いかけて話を聞くと

どうやら妖魔に育てられた人間とのこと。

 

その子供の名前は、更夜。

更夜も六太と同じく捨てられた人間であり

捨てられたところを妖魔に拾われ育てられるという

何とも特異な経験をしています。

 

誰もが更夜を怖がり、敬遠される中で

人間として接してくれた六太に心を開きます。

 

同じく更夜を人間扱いしてくれた斡由にも

心を開き斡由を主として暮らしています。

 

出会ったときは子供だった更夜も大きくなり

六太の元を訪れる更夜。

 

更夜は六太が雁国の麒麟だと知り

再会したときにはかしこまった態度で

接しますが六太は悲しかったらしく

普通に接してほしいと伝えます。

 

最初はそれを拒否する更夜もやがて昔のように

喋るようにはなるんですが

一瞬だけ、二人の間に溝ができた感じがして

少し寂しくなりますね。

 

それでも更夜と六太は友達なんだなぁ・・・と

しみじみ思うのも束の間。

 

更夜は六太を虜囚として捕えてしまいます。

六太には護衛がついているのでなかなか

虜囚として捕えるのは難しいですが

六太が心を許しているので

その隙をついたんだろうなって思ってます。

 

六太は驚きよりもすごく悲しかっただろうなって

思いますね。

 

六太を見ていると心の底から再会を喜んでるし

本当に信じていたのはすごく伝わってきたので。

 

さて、六太は雁国の麒麟であり

王を選ぶという役割があるので

私のイメージでは麒麟には厳粛で

落ち着いた立ち振る舞いをしていると

思っています。

 

実際に十二国記を読んでいても

麒麟や麒麟の身の回りにいる女仙たちは

その役割を演じているかのような

立ち振る舞いをしています。

 

でも六太の場合はそれとは少し違っていて

すごく砕けた話し方だし朝議には参加しないし

臣下には怒られているし

およそ私の持っている麒麟のイメージとは

違うなと読んでいて思いました。

 

でも、だからこそ好感が持てるなって思ったし

六太の思いを聞いていくときっと

そういうふうに振舞っていた方が六太的に

楽なんだろうなって思うようになりました。

 

六太には触れられたくないこととか

辛い経験をしたからこそ

そういうふうにあっけらかんと

軽口を言うことで六太本来の気持ちとか

押し隠しているんだろうなって

私は感じています。

 

辛い経験があって、傷つきやすくて

でもそれを悟られたくなくて

自分の心を陽気な態度でカバーしている感じ。

 

十二国記に登場する人間は

王や麒麟といった役割があって

その役割にあった自分をある意味

演じているような感じがするけど

六太は良くも悪くもそのままというか。

 

他の麒麟たちは、天命によって王を選び

王に尽くすことに疑問を持っていないけど

六太は平気で「王が嫌い」だと

発言していたり、少し他の麒麟と

違うなって感じます。

 

きっと六太は国としては王が必要だし

麒麟である自分はその天命により

役割を果たしてはいるけど

六太自身の考えはそれだけじゃない、

確立した自分を持っているんだなって。

 

軽口を言ったりはぐらかしたりとか

してるけど本当はすごく優しくて

誰よりも国のことを考えていて

周りの人間も大事にしている

そんな温かい人だと思いますね。

 

六太は蓬莱で親に捨てられたけど

本来の生まれるべき場所にもどったときに

こう言っています。

「うん。気がついたら変なところで、本当に驚いたな。

莫迦みたいに贅沢な暮らしをさせてもらった。

おれの家族はさ、食うために子供を捨てなきゃならなかったんだぜ?

それを蓬山じゃ食べ物は枝から採り放題、着物どころか

幄まで絹だ。ありがたいより腹が立ったな」

貧しい家に生まれたからこそ捨てられ

贅沢な暮らしなんて出来なくて

親にも愛されなくて悲しい経験をしたからこそ

 

十二国での贅沢な暮らしに一喜一憂するのではなく

複雑な感情を持つところが印象的ですね。

 

貧しさから逃れられた!よりも

今まで六太がしてきた暮らしって

何だったんだろうって虚しくなったのかなって。

 

そもそも胎果として蓬莱で生まれなければ

その貧しい暮らしすら経験しなくても

良かったのに。

 

それでも六太にはそれが必要だったのかと思います。

貧しく悲しい経験をしたからこそ

麒麟としておごりたかぶるのではなく

人の痛みを分かることが出来る

人の悲しみに寄り添うことの出来る

そんな存在になったんだなって思います。

 

私が思うのは人に優しく出来るのは

優しくされた人間ではなく

辛いこと悲しいことを乗り越えた

人間だと思っています。

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雁国の王・尚隆

さて、六太に負けず劣らず自由人な

雁国の王・尚隆についてです。

 

尚隆も胎果であり、蓬莱で育った人間。

 

王は民のために存在し、民が安心して

暮らせる町を作るのが王の役目だったりしますが

尚隆は国のことを考えず、国の一大事にも

自分の気持ちを優先するようなそんな人に

見えますね、読んでると。

 

これには臣下も大激怒で本当に

民のこと国のことを考えているのかと

問われる始末。

 

私が読んでいて思ったのは

他の王や麒麟は民のために、

国のためにと頑張っているけど

尚隆や六太はそれとは違った

頑張り方をしているって感じ。

 

王は民のために存在する。

 

にも関わらず民が安全に暮らせるように

することをしないで遊び歩き

思いつきで臣下たちにものすごく

空気読めてないと思われるような

指示を出したり。

 

実際に国のために動かない

尚隆にしびれを切らし

六太を虜囚として捕われたときも

「そのうち帰ってくるだろ」とか

六太を盾にして要求を出してきたときも

「その要求はのまない」と追い返したりとか。

 

下手に出ないところが尚隆らしいなと感じました。

そのために臣下たちからは

「民や六太のこと、国のことを考えていない王」だと

思われています。

 

でも実際はちゃんと考えていて

確かに行動だけを見ていると

思いつきで行動しているような

印象はあります。

 

だけど実はしっかりといろんなことを

考えていて、最終的には

六太もちゃんと助けに行くし

民のためにどうすればいいかを

考えていて。

 

それがわかるシーンが

尚隆自身が自ら、六太を助けにきたところ。

 

何もしない尚隆に言うことを聞かせるために

大人しく虜囚として捕まっていた六太が

更夜に対して反論。

 

斡由に心酔するあまり斡由のためなら

どんなことでもすると決めた更夜。

 

その思いは度を越して盲目的になってしまってます。

斡由のためなら国が滅んでもいいと言う更夜に

尚隆は大激怒!

「民のいない王に何の意味がある。国を頼むと民から託されているからこそ、

俺は王でいられるのだぞ!その民が国など滅んでいいと言う。

では俺は何のためにここにおるのだ!」

今まですごく何も考えていなさそうな

ただ臣下を苛立たせていた尚隆が

ここまで感情むき出しに怒るのは

尚隆の本心が見えてすごく衝撃を受けた場面ですね。

 

それまでは六太もどこか尚隆のやり方や考え方に

疑問を持ってたと思うんですね。

 

だからこそ大人しく虜囚になっていた。

でも更夜が斡由のためなら、どんなことでもすると

言ったぐらいから六太の目が覚めたというか。

 

更夜が大事だからこそ、そういう

斡由のためにいろんなことを被ろうとする

更夜に疑問を持った感じですね。

 

その裏には更夜が親に捨てられ

妖魔に育てられたことが関係していると

思います。

 

人を信じられなくなり、妖魔と一緒にいることで

恐れられ誰も近づいてこない更夜に対して

人間として接してくれた斡由は

更夜にとってヒーローのような存在なんでしょうね。

 

でも、更夜は大事な存在を忘れてました。

それが六太。

 

斡由のためと考えるうちに周りが見えなくなって

本当に大事なものがわからなくなってたんですね、きっと。

斡由さえよければいいと言う更夜に

本気で怒った尚隆はしっかりと

国のことを民のことを考えていたんだなって

いうのが伝わる場面ですね。

まとめ

十二国記の「東の海神 西の滄海」の感想を

お届けしました!

 

いかがだったでしょうか?^^

 

人は見かけによらないというか、

口では民のためにと言っていた斡由は

自分のことしか考えていなくて

 

自分のことしか考えていなさそうな

自由奔放で周りを怒らせていた

尚隆と六太が実はしっかりと

国のこと民のことを考えていた。

 

この行動パターンがおもしろいなと思います。

民のためにと言いながら自分のことを考えていた

斡由も、国のことを考えていなさそうにしながら

実はしっかりと考えていた尚隆も

頭の切れる人間だと思います。

 

正義をふりかざしていた自分のことしか

考えていない斡由と

好き勝手やっていた尚隆と六太が

実はしっかりと国のこと民のことを

考えていた、両者のこのギャップに

注目しながら読むとおもしろいと思います^^

 

それでは最後までお読みいただき

ありがとうございました。

 

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