小説

陽子と楽俊の関係を中心に小説の感想を書きます!【月の影 影の海】

この記事を読むのに必要な時間は約 10 分8秒です。

こんばんは。ことのは(@kotonohaho)です。

7月になりましたね^^

これからどんどん暑くなっていきますが

しっかりと体調管理と暑さ対策をして

乗り切っていきましょう〜♪

♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+.o.+゚♪゚+

今日は【十二国記】シリーズの

「月の影 影の海」(下巻)の感想を

書いていきたいと思います!

 

前回感想を書いた「月の影 影の海」の上巻は

ひたすらに異界に連れて来られた陽子が

敵と戦ってるのが中心で、割とサクサクっと

読めると思います。

 

それに対して、「月の影 影の海」の下巻

感情を揺さぶられる内容になっています!

 

小野不由美さんの書く文章はすごく

感情を揺さぶってくる表現が多いので

私はすごく好きです。

 

登場人物たちと同じように、

怒り、悲しみ、苦しみまでも

共感できるので読んでいて辛いところもありますが

自分の感情が突き動かされる

そのワクワクドキドキは最高です!

「月の影 影の海」下巻のあらすじ

人に裏切られ、たった一人で

妖魔と戦い続けてきた陽子。

 

そんな陽子の元に現れた楽俊との

出会いで傷ついた陽子は少しずつ

救われていく。

 

楽俊と共に、故国に帰る手がかりを

探す陽子は元の世界に

戻ることができるのか?

 

陽子が知った驚くべき真相と

下した決断とはー

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「月の影 影の海」の感想

上巻では、陽子は一人戦い、さまよい

飢えと乾き、体力の限界、人の裏切りなど

たくさんのことが起きて

体も心もボロボロになっていた陽子。

 

読んでいて苦しかったですが

下巻ではそんな陽子にやっと

味方が現れます。

 

力尽き、倒れていた陽子に声をかけ

家まで連れていってくれて

ケガの手当をしてくれたのは、楽俊らくしゅん

 

見た目は可愛らしいネズミで、

人間の言葉を話すことができる。

 

3日間眠っていた陽子が目を覚まして

楽俊の姿を見たとき、今までの経験から

楽俊も警戒して信じようとしない陽子。

 

それでも楽俊は粘り強く、陽子の面倒を見て

どんどん回復していく陽子。

 

ここでの陽子の心情は

楽俊のことは信じていないけど

現実問題として、体力を回復するのに

安全な寝床、食べ物、薬が必要だと

思った陽子は、楽俊のお世話になっています。

 

だけど、心の底からは信じていなくて。

 

それは陽子にとっても、楽俊にとっても

辛いことだけど、今まで陽子が味わった

裏切りからしたら、それもしょうがないし

自然な流れなんだと思います。

 

そんな陽子に楽俊は何も言わず

ただお世話をしてくれて

陽子が連れてこられた世界のこと

陽子がこれから向かう場所のことなどを

教えてくれます。

 

海客でも普通に生活できる場所、雁国えんこく

行くように言われた陽子は

楽俊と一緒に雁国を目指します。

 

この楽俊は本当にいい奴

これまで陽子が出会った人間とは

違って、本当に救いになってくれる

存在です。

 

陽子に疑われていることを知っていても

いつか信じてくれる、と。

 

そんな楽俊の気持ちが通じたのか

少しずつ心を開いていく陽子。

 

それがすごく嬉しくて。

裏切りを経験すると人を信じることって

なかなかできないと思うし、

 

それでもそんな陽子が唯一、心を許せる

存在となる楽俊の関係を見ていると

心がほんのりと温まってきます。

 

最初は疑っていた陽子の気持ちが

少しずつ楽俊に対してだけ

開いていく、その揺れ動きが

すごく感動できるし、

その経験を通して陽子と

楽俊が友達になっていくのを

見ていると嬉しく思えてきます^^

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楽俊の心に響くセリフたち

雁国に向かう途中で訪れた

宿泊地、午寮ごりょうという町で

事件は起きます。

 

妖魔が町や人を襲ってきたんです。

 

すっかり回復した陽子は、妖魔を

倒すために剣を握ります。

 

楽俊にも逃げるように言い

陽子は次々と襲ってくる

妖魔を倒していきます。

 

妖魔をすべて倒した陽子が

あたりを見回すと、倒れた人、人、人。

 

その中に、妖魔との戦いに巻き込まれ

ケガをし倒れた楽俊の姿が。

 

楽俊を助けようとした陽子だけど

町の人間が来るのを見て

「捕まる」と思った陽子は

楽俊を見捨てて、逃げ出します。

 

ここからの陽子の気持ちの葛藤は

辛く悲しいものです。

 

そのまま、逃げればよかったんだけど

陽子はまた疑心暗鬼になって

楽俊が裏切らないだろうか

町の人間に陽子の存在を言うのではないかと

考えてしまいます。

 

そこで陽子が取ろうとした行動は

「戻って、楽俊にとどめを刺すこと」

 

放っておけば、楽俊に陽子の存在を

言われてしまうかもしれないー。

 

でも、助けてくれた楽俊にそんなことは

できないという気持ちと

楽俊を生かしておけば陽子自身に

危険が降りかかるかもしれない。

 

結果的には陽子は楽俊にとどめを刺さず

逃げ出すんですが、そんな感情を持ってしまった

自分にひどく動揺してしまいます。

 

その感情の揺れ動きがすごく心に響きました。

 

どんなに傷ついても裏切られても

陽子にはしっかりと人間の感情があるんだ

優しさがあるんだと。

 

一見、残酷な感情が湧き上がってきても

それが人間らしいというか。

 

ときにはそういう、汚い感情に支配されそうに

なるのも人間らしい感情の揺れ動きだと思います。

 

再び再会した陽子と楽俊。

その陽子と楽俊の会話はひどく

胸に響くので引用しておきますね^^

参考までに♪

「おいらは、いまも敵なのかい」

陽子は首を横に振る。

 

「だったらいい。さあ、行こう」

「わたしは楽俊を裏切ったのに、恨めしいと思わないの」

 

「陽子を莫迦だとは思うが、べつに恨む気にはなれねえなあ」

「わたしは、止めを刺しに戻ろうかと思った」

 

「おいらはなぁ、陽子」

「実を言うと、置いて行かれたときにゃ、

ちょっとだけガックリきたさ。ちょっとだけな。

陽子がおいらを信じてねえのは分かってた。

 

おいらが何かするんじゃねえかって、

始終びくびくしてたのもな。

 

でもそのうち分かってもらえるんだろうと思ってたんだ。

 

だから置いて行かれたとき、分かってもらえなかったんだなぁと

思って、ちょいとだけ気落ちした。

けど、分かってもらえたんならいいんだ」

「月の影 影の海」下巻より引用

そんな楽俊に陽子は

「もう、わたしなんかに構わなければいいのに」と

突き放す。

 

それに対する楽俊の返事がすごく心にグッときます。

「そんなのおいらの勝手だ。おいらは陽子に

信じてもらいたかった。

 

だから信じてもらえりゃ嬉しいし、信じて

もらえなかったら寂しい。

 

それはおいらの問題。

おいらを信じるのも信じないのも陽子の勝手だ。

 

おいらを信じて陽子は得をするかもしれねえし、

損をするかもしれねえ。けれどそれは陽子の問題だな」

 

「月の影 影の海」下巻より引用

この楽俊の考え方が本当に好きで。

ギュッと心臓を鷲掴みにされたみたいな

衝撃が走りました。

 

楽俊は陽子に信じてほしいけど

その決断は陽子に委ねるところも

楽俊は陽子が信じてくれたら嬉しいと思うし

信じてくれないと寂しいとは思う。

 

だけどそれは楽俊の問題だと、割り切れているのが

すごいなって。

 

信じてほしいと押し付けるのではなく

信じてもらうために行動はするけど

その答えは陽子に任せるという

強さが楽俊にはあると思います。

 

こうして友達になった陽子と

楽俊の関係ってすごくいいなと

思います。

 

陽子は、楽俊に不安な気持ちをぶつけ

楽俊は、陽子に自分は敵ではないと

粘り強く伝え続けたからこその

関係なんだと。

陽子の悲しみ。

故国に帰るため、陽子と一緒に

手がかりを探す楽俊。

 

その中で、楽俊が「タイホ」に会えばいいと

言ってくれた。

 

その「タイホ」という言葉について

陽子が思い出したことを言うと

楽俊は陽子の正体を知ります。

 

楽俊は陽子に「落ち着いて聞きな」

陽子の正体について話し始めます。

 

陽子の正体について話し終わった楽俊は

「陽子は遠い人だったんだな・・・・・・」

とぽつりと言います。

 

それまでは、「陽子」と呼び捨てにし

友達として接してくれたいた楽俊も

陽子の正体を知ると・・・

「遠路のことでお疲れとは存じますが、

ここからならば真っ直ぐ関弓に向かわれるよりも

官に保護をお求めになるほうが早い。

延王の御裁可があるまで宿に御逗留ねがわねば

なりませんが、御寛恕ください」

「月の影 影の海」下巻より引用

今まですごくフレンドリーに話して

くれていた楽俊のこの変わりように

陽子はショックを受けます。

 

そのショックな気持ちを楽俊に

そのままぶつける陽子。

 

「楽俊とは友達でいたい」そう伝える陽子に

楽俊は謝り、陽子の正体は関係なく

今まで通りすぐに話してくれるようになって

私は、心の底からよかったと思いました。

 

確かに陽子の正体は楽俊が

気軽に話せるような地位ではなかったけど

それでも今まで通りに接したいと願う陽子の

気持ちは痛いほど伝わったし

 

迷いなく、自分の気持ちを伝えた

陽子を見て、楽俊は本当に大事な

存在なのだと、実感できる

すごくいいシーンです。

まとめ

「月の影 影の海」下巻では

身分や立場に関係なく

対等でいたいという陽子の気持ちが

グッとくると思います。

 

今まで裏切られてきた分、

やっと出来た友達を大事にしたかったんだと

一点の迷いもなくそう、伝えられた

陽子の姿はすごく感動的です。

 

ガクガクと感情を揺さぶられる

「月の影 影の海」。

 

気になる方はぜひ手にとってみてくださいね^^

 

それでは最後までお読みいただき

ありがとうございました。

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